ロックなコト

大場の七不思議「いまがわ新聞」

2022.05.11

東吾妻町の大柏木地域に伝わる大場の七不思議という伝説を知っていますか?

 

大柏木以外の人は全く知らないかもしれないし、ここにお住いの方でも、若い人はうっすらと聞いたことがある程度かもしれません。

けれど、七十代、八十代の方に聞くと、旧大柏木小学校時代の遠足で行ったとか、もう少し上の世代では、活性化で地域の人たちで集まって草刈りをしたとか、恐らく江戸時代より前の時代から大切に守られてきた伝説なのです。

 

さて、大場の七不思議とはどんな話なのでしょうか?

怖~い怪談? いいえ。そもそも「七不思議」=「怪談」のイメージは、江戸時代以降の話らしいです。

もっと古い時代は、常識では説明できない不思議な場所を指すことが多かったとか。

京よりやんごとない理由で東国に落ちてきた姫君とその若君に縁の奇妙な七つの場所のことです。

例えば、七不思議のひとつ「乙鳥岩(つばめいわ)」は、若君が暮らしたと言われる大きな岩の洞窟ですが、高貴な人が訪れると大きなツバメが食べ物を運んで来ると言われていて、なんとあの源頼朝が訪れた時にも、大ツバメがやってきたという伝説も残っています。

大場の七不思議は、江戸時代よりもずっと前から、地元の人たちに大切に守られて来た伝説なのです。

 

その伝説の地に、大きなピンチが訪れました。それは、大場という地域の一部が、八ッ場ダムのプラントヤードとして、埋まってしまうと決まったこと。

地形が大きく変わってしまうとしても、その伝説だけでも伝えておきたい。そういう思いで発行されたのが、大柏木地区だけに配られたコミュニティ新聞「いまがわ新聞」です。

長老の案内で道なき道を行き、伝説の場所を探し当てた方たちのロックな精神に感動します。

 

 

新たな観光地としても注目される八ッ場ダムの完成の影に埋れてしまった七不思議伝説の地のことも、ぜひ後世に残してほしいですね。

(ちなみに、現在大場のプラントヤードに行く道は封鎖されていて入ることができません)

 

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